【サディズム(さでぃずむ、英:Sadism)】とは、「加虐性欲(かぎゃくせいよく)」ともいい、相手(動物も含む)に身体的または精神的に苦痛を与えることによって性的快感を味わったり、そのような行為を想像したりして性的興奮を得る性的嗜好の一つ。
極端な場合、精神的な障害とも見なされ、この場合は「性的倒錯(パラフィリア)」となる。
嗜虐性向の強い小説作品を発表したり、実際にSM行為を娼館で行なっていたというフランスの侯爵マルキ・ド・サドの名前に由来しており、オーストリアの精神医学者リヒャルト・フォン・クラフト=エビングの造語である。性的な倒錯として定義されたが、後に、加虐的な傾向一般を「サディズム(Sadism)」と言うようになり、性的嗜好のサディズムは、「性的サディズム(Sexual Sadism)」とも言い分けて区別することがある。
サディズムの資質を具えた人間のことを「サディスト」と呼ぶ。「加虐性淫乱症」とも呼ぶが、これは変態性欲の通俗概念などと同様、多分に差別的な呼称である。
ひとりの人間がサディズムとマゾヒズムを併せ持っている状態は「サドマゾヒズム(略称:サドマゾ)」と言われる。